読書記録⑥百田尚樹『野良犬の値段』

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今年6冊目となる読書は、百田尚樹さんの『野良犬の値段』です。

『永遠の0』をキッカケに百田さんの作品を読むようになったのですが、「次に読むならコレ!」と決めていたのがこの小説。

とはいえ、小説を読むなら「ハードカバーより文庫本」という気持ちから、文庫本になるのを待とうかどうか悩んでしまい、すぐには購入しませんでした。

でも、どうせ文庫本になるのを待つくらいなら…と、160人待ちの図書館で予約することに。

予約待ちをしているうちに、予約していたこと自体を忘れていたのですが、たまたま出先で立ち寄ったブックオフで安く売っているのを見つけて即購入。

皮肉なことに、購入した翌日に図書館から予約が確保されたというメールが届いた…という事がありました。

そんな『野良犬の値段』、早速レビューしていきます!

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『野良犬の値段』ってどんな本?

『野良犬の値段』のページをめくると、本編に入る前に主要登場人物が記されています。それを見て、まず思った事。

主要登場人物、多すぎん!?

読んでいくうちに覚えるだろう…と、とりあえず目を通すだけ通して本編に突入!

プロローグに登場する人物は、24時間営業の定食屋で働く「佐野光一」。

ある日、彼はツイッターで気になるツイートを見つけます。そのツイートに載せられているアドレスは「誘拐サイト」だったのです。

その誘拐サイトを紹介するツイートをしたところ、ものすごい勢いでリツイートされるように。

みずたま
みずたま

そんな状況にご満悦な佐野さん。

ますます調子にのっていきそうな予感…。

そして、ここから第一部がスタート。自分が有名人にでもなった気分の佐野は、あろうことか誘拐サイトの関係者を装ったツイートをし始めます。

みずたま
みずたま

こういうの、ほんまにありそうやわ~…(汗)

最初は誰もがイタズラだろうと思っていた「誘拐サイト」に、6人の人質の情報がアップされ、テレビ局や新聞社4社に対して身代金が要求されます。

ですが、その6人の人質と身代金を要求されている企業には何の関係もありません。それどころか、6人はホームレスなのです。

みずたま
みずたま

「野良犬の値段」というタイトルの意味はコレやったんや!?

普通は家族だったり会社の社長だったり、無事に戻ってほしい人だからこそ身代金要求という取引が成り立ちますよね。

会社とは何の関係もないホームレスを人質に身代金を要求されて、払うはずがないじゃないか?

しかも要求されている身代金は2~8億と超大金!!

誘拐サイトには「身代金を払わなければ人質の命の保証はない」と書かれているけど、これは本当なのか、何かのイタズラなのか?

人質がホームレスという事で、被害届も出ていないため、警察も対処が難しい。

日本中が誘拐サイトに注目している中、とうとう人質の1人の命が奪われてしまいます…。

みずたま
みずたま

ここまでが第一部のおおまかな内容やで!

第二部からは人質のホームレスの視点からもストーリーが進み、犯人の目的が明らかになっていきます。

警察も本腰を入れた捜査を開始し、どのような結末を迎えるのか、ドキドキハラハラが止まりません!

 

みずたま
みずたま

「野良犬の値段」もめちゃくちゃおもろいけど、「モンスター」もかなり面白かったで!

『野良犬の値段』のあらすじは?

『野良犬の値段』は帯に書かれている紹介文がまた、とても印象的なんです。もちろん、どの小説の帯もそうではあるのですが。

でも『野良犬の値段』に関して言えば、ただただ興味を惹かれるというだけではなく、ものすごくショッキング!その内容をご紹介します。

私たちはある人物を誘拐しました。この人物を使って実験をします。

前代未聞の「劇場型」誘拐事件が、日本社会に“命の価値”を問いかける。

突如としてネット上に現れた、謎の「誘拐サイト」。〈私たちが誘拐したのは以下の人物です〉という文言とともにサイトで公開されたのは、6人のみすぼらしい男たちの名前と顔写真だった。果たしてこれは事件なのかイタズラなのか。そして写真の男たちは何者なのか。半信半疑の警察、メディア、ネット住民たちを尻目に、「誘拐サイト」は“驚くべき相手”に身代金を要求する。

日本全体を巻き込む、かつてない「劇場型犯罪」が幕を開ける!

(『野良犬の値段』帯より引用)

「実験」という言葉が不穏な空気をプンプンと醸しているだけでなく、「劇場型犯罪」というキーワードのインパクトがすごいですよね。

「劇場型犯罪」なんて現実には起こりえないと思うのですが、リアリティがあるのもすごい!

インターネットを利用した現代社会ならではの「劇場型犯罪」となっており、作中に出てくる会社名は実在するものを連想させます。

フィクションだと当然わかって読んでいるにも関わらず、実際に起こっているんじゃないかと思ってしまうほど、のめり込んでしまう!

実は、この本のためにハードカバー用のブックカバーを購入してしまいました(๑´ڡ`๑)♡テヘペロ

みずたま
みずたま

お気に入りのブックカバーをつけると、読書が何倍も楽しくなるねん♡

 

でも分厚めのハードカバーの本を持ち歩くのって、なかなか辛いですよね…。
みずたま
みずたま

本は紙派やねんけど、電子書籍もいいかも…って思ってまう事もある…

 

感想まとめ

人の命に優劣なんてない。価値のない人間なんていない。誰もが持っているその価値観。

でもこの小説の中で誘拐犯は、「自分とは無関係のホームレス」を人質とし、その命の価値を問いかけます。

ものすごく重厚なテーマで、なかなかのボリュームがある小説ですが、展開はテンポよく、あっという間に読み終わってしまいました。

特に後半は、続きが気になって気になって仕方がないほど。

ここからはネタバレを含みますので、未読の方はスルーして下さい!

最後の方は激しくドキドキハラハラの展開。犯人は捕まらずにすむのか?警察は犯人よりも上手なのか?

「どうか捕まらないで!」と思いながらも、「どこかに痕跡が残るんじゃない?」と思ったり。

最終的には、それぞれの事情からホームレスに転落していた人達が、生きがいのある人生を送れている事実に嬉しさを感じました。

ラストで鈴村さんが現れた時は、ものすごいヒヤヒヤ感でしたが、最後の一言に安堵。

でも身代金を要求された側には、どうして犯人のターゲットになったのかを知って欲しかった気もします。

それが露呈すると犯人がバレてしまうので、そこは仕方がないんですけど…。

大まかには「めでたしめでたし」な結末ですが、原口清を殺害してしまった部分でも「命の価値」について考えさせられます。

仏の松下さんの仇とはいえ、原口清が極悪人とはいえ、殺人を犯したのは事実。

その罪を背負いながらの「めでたしめでたし」という胸苦しさもありつつ、まっとうな人生を取り戻せて良かったなと思ったり。

いろんな感情が湧き出てきますが、とにかく面白い小説でした。一読の価値ありです!

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